ef - a tale of memories. 第11話「ever forever」

 千尋の小説が完成し、そのお祝いにふたりはデートをする――。
 二人の恋の結末。
 なんだろう、これだけ? という気持ちもあるし、でも千尋にとっては人生を失うことと同じなんだろうなぁ、とも思う。
 一番大きいのは、多分蓮治に共感できてないっていう所なんだと思う。蓮治が恐れた、千尋から自分の記憶が消えるっていうことって、それは「自分自身がなくなる」という、結局は自分に対する感情なのではないかと。みやこや景にとっての紘の存在よりも軽く見えちゃうから、あまり感情移入できないのかも。
 蓮治の記録を消したことで千尋の人生が失われた……わけだけど、それって「芝生を食べ尽くしちゃったからもう一度生やそう」ってことなんじゃないかなぁ。千尋にとって記憶は記録に制限されるから、千尋との生活が長くなればなるほど閉塞に向かうわけで、その記録を捨てたことで生まれ変われるのかもしれない。もっとも、それで幸せになれるかは分からないけど。記憶がある間に死を選択するというのも選択の一つかも……。
 これで、紘と蓮治、2つの世界の結末がついた。これまで同じ舞台を共有していながらほとんど関わりがなかったわけで、それを最後に結びつけることで何かが変わる?