輪るピングドラム 第20話「選んでくれてありがとう」

 晶馬に助けられたことを思いだした陽毬、だが晶馬はそれを後悔していた――。
 陽毬の過去。
 キスを減るものだと表現した陽毬。陽毬は自分の愛を示しても、それをただ消費されただけで、愛情を返してもらえなかったのか。良くあるパターンだと、親から虐待を受けていたりするんだけど。膝を怪我してたし……。
 それが原因からか、晶馬や冠葉から距離を取っていた陽毬。ずっと陽毬の感情表現に違和感を持っていたけど、ちゃんと理由があったとは……。これなら、冠葉の気持ちを無視していたのも頷けるし、晶馬に対してもより近づこうとしていなかったのもわかる。
 幼い頃に晶馬と陽毬は出逢い、そして――。この時の子猫が印象的すぎる。この子猫の残酷な結末が、それが動物だけでなく子ども達にももたらされるものだと突きつけていて、その点が他作品と一線を画している。見た目よりもずっと厳しいお話だわこれは……。
 同時に、晶馬と陽毬が子猫にしたことって、自分たちが親の立場としてしたことなんじゃと思ったり。結局はただ自分を慰めるためだけに子猫をいたわっただけで、それがあの結末を迎えたわけで、そしてそれは自分たちの結末と同じ……。
 その残酷な輪廻の中で、解決策として毎回提示されているのが無償の愛、絶対的な承認なわけで、でもそれってどうよという気がしないでもない。ここまでの疑問点はちゃんと説明されてきてるから、この点についてもちゃんとありそうだなと期待。はたして、見捨てられた子ども達を本当に救うのは何者なのか――。