臓器売買:会社役員と内縁の社長逮捕 知人の腎臓移植

臓器売買:担当医「患者を信じていた」 病院慌ただしく
 これ、とんでもなく大きな問題な気が……。


 この事件のレシピエントと同様、糖尿病が原因で腎臓が機能しなくなる人はどんどん増えています。以下のサイトによると一年で1万4千人が糖尿病が原因で人工透析を受けるそうです。

 糖尿病は「たいしたことのない」病気に思われがちですが、このような人工透析や、失明の可能性があり、老年期の生活にとって大きな障害となる可能性があるとても重い病気です。それでも、認識不足や過剰労働でII型糖尿病患者の増加は避けられないでしょう。


 正直、このような臓器移植が簡単に行われているのが驚きです。
 II型糖尿病は食生活からくるものですから、「贅沢病」の面があります。富裕層であればあるほど「お金で解決できるなら」と、臓器売買の誘惑に取り憑かれてしまうかもしれません。
 また、たとえドナーが家族だとしても、安易に移植手術が行われていいものなのでしょうか。妻や子に腎臓の提供を迫るのはDVの一種だと思います。家庭を顧みず働くだけ働いた夫が今度は「腎臓をくれ」と言う。素直に「はい」と答えられますか。


 しかし同時に、誰もがレシピエントになる可能性があります。
 II型糖尿病の原因は食生活・運動不足・ストレスが多くを占めます。働いて働いて働いたその先にあるのは5時間の人工透析を週3回一生続けなければならないという事実です。
 その需要に応えるため、人工透析専門のクリニックも増えています。新しい医院ができた、と思ったらそうだった、ということも多々あります。そこに一生通う可能性もあるわけです。
 そのような未来を「500万円で解決できるなら」「あいつの腎臓さえあれば」そう思うのは当然だと思います。


 解決策としては、まず患者となってしまった方のために、透析環境の向上と、透明性のある移植環境の提供。
 また、II型糖尿病患者を増やさないために労働環境を良くすること。残業を減らすなどの制度改革と、働くことを美徳としない意識改革。
 ただ、環境がすべてではありません。選択するのは自分自身です。
 僕は、プログラミングの講師をしています。
 二重派遣偽装派遣、残業月200時間が当然の業界に若者を贈り出す仕事です。講義の最後に、時間が余ればそういった話に必ず触れます、この業界がいかに過酷かを。
 それでも、選択するのは自分自身です。言い訳を考える前に、行動してください。それが、先生からのお願いです。