機動戦士ガンダムAGE 第49話「長き旅の終わり」(終)

  • 最終回。
  • まずはっきり言っておくと、自分としては、00、SEED、SEED DESTINYよりは本作の方が好きです。
  • 理由はまず、キャラが好き。斜に構えずまっすぐなキャラが多くて好感。特にアセム編のアセム、ゼハート、アリーサちゃん、ユノアちゃん達はかなりいい感じだった。そしてユリンちゃん、ルウちゃんも……。
  • 前半ダメダメだった戦闘シーンの作画が、後半かなり良くなったのも好感。特に宇宙での戦闘は素晴らしかった。
  • あと、話の軸は全然悪くなかった。人々を殺していく宇宙人、愛する者を殺され憎しみに駆られるフリット、でも宇宙人も元は地球人で、その産まれの違いだけでアセムとゼハートは対立することになる、だが世代を経ることで、長い争いの歴史に和平への道が見いだされる――。このメッセージ性は、ガンダムらしく、それでいてまだ描かれていないものだった。
  • だからこそ……それが丁寧に描かれなかったのが残念でならない。説得力皆無というか。
  • まずフリット編は、完全子ども向け仕様で、人死になし、展開無理矢理、大人の言うことは聞けという、戦争物としてはかなり致命的な問題を抱えていた。フリット編は無かったことにして、ユリンちゃんのとこだけ4話くらいかけてしっかりやってくれてたらなぁと。
  • セム編はとても良かった。アセムとゼハートの等身大の苦悩が描かれていたし、全体的なクオリティも上がり、ヴェイガン側を描くことで主題にも向き合った。しかしいかんせん尺が短かった。キオ君編を無理矢理入れるためアセム編終盤はひどいことになってたし。せめて学園編を13話くらいやって水着回を入れて欲しかった。
  • 最後のキオ君編はというと、殲滅主義のフリット対平和主義のキオ君という対立構造がとても良かったし、戦闘シーンの作画も素晴らしかった……んだが、無駄にキャラ出して死なせたり、話の方針がぶれたりと、もったいないところもとても多かった。
  • 最終回も無理矢理感すごかったなぁ。作品の軸としては一応ぶれずに終わったんだけど、そこまでの持っていき方に説得力がないわ盛り上げ方も下手だわ。なんでゼハート最後に取っておかなかったんだよぉ! ただ、ユリンちゃん再登場だけは拍手喝采したい。
  • というわけで、素材は良かったのに調理が下手だったという印象。もったいない。