花咲くいろは 第11話「夜に吼える」

 喜翠荘を雑誌レビューに悪く書かれ怒った緒花は担当編集者に直談判しに行くのだが、その相手とは――。
 対決。
 ここに来て母親と再会! 緒花ちゃんは母親のせいで「認められる」ことに飢えていて、本作はそれがテーマになっているわけで、そのラスボス戦がついに!
 愛情を持って育てられなかったために承認欲求が強すぎる緒花。緒花にとって母親に愛されるということは家事の対価であったわけで、それをどこかで認めちゃってるのがきつい。この辺、旅館の人気や、レビューが買収されていることに絡めているからなおさらきつい。
 母親の愛情のなさに反発する緒花。緒花ちゃんは正攻法好きだから勝てなさそうに感じるんだろうけど、男に対するルーズさとか働き方見ると全然つけいる隙はありそうな感じだなー。喜翠荘からも緒花ちゃんからも逃げまくってるし。緒花ちゃんがあと3年育てば余裕で勝てそう。
 それでも今は母親にかなわない緒花ちゃん、そんなときに考ちゃんと再会して……って、なんか母親と同じなんですけど(汗)。能力が高いが故に一人でなんでもでき、だからこそ自分一人で乗り越えようとしてしまう。そして辛いときは男に逃げてしまう……。自分にとって嫌な生き方をしている母親と、まったく同じ道を辿りそうで怖い。
 でもそんな緒花を助けたのは――民子! なるほど、独りで抱えるのではなく、喜翠荘のみんなで分かち合う。そうすれば母親とは違う生き方ができる……か。ここで民子が助けに来て、次回考ちゃんと別れるっぽいし。
 それにしてもこの脚本はうますぎる。これだけ明確なテーマがあるのに、それをあからさまにしすぎず、シリアスなテーマなのにエンターテイメント性高いという。演出も良いし、作画も絵作りも完璧だしなんかもうすごすぎる。