獣の奏者エリン 第32話「大罪」

 エリンの元に霧の民がやってくる。彼はエリンの行いを大罪だといい、その所以を語り始める――。
 獣たちの理。
 エリンの話かと思ったら国造りの物語だったという。真王の一族と、もしかしたら大公の一族の過去、ということであれば、ダミヤの野望とかはこのあたりに理由があったりするのかも。
 王獣は闘蛇を食うのか。確かにヒエラルキーにおいて王獣が闘蛇の上に立つということは……そして闘蛇は兵器そのもの、王獣が闘蛇を支配下に置けることで、直接的に手を下さなくても真王が大公を支配できるという図式ができるわけか。
 ところがそんな単純な話じゃなかった……獣である以上、人が完全に支配できるわけじゃないということか。「大罪」って言葉から、ただの古臭いルールかと思ったら。これなら確かに大罪レベル、こういうものをちゃんと用意するのがうまいなぁ。
 しかも、今回って地味な話になりそうなのに、最後は無茶苦茶盛り上げるのがすごい。数多の王獣が雲を切って飛び、闘蛇の大部隊を蹴散らす――CGをフル活用してるのにそう感じさせない、まるで切り絵による影絵のような演出をしたりと昔語りらしい演出が本当に素晴らしい。