二十面相の娘 第22話「チコ」(終)

 チコのいるロンドンへやってきた春華。3人揃い、即席の少女探偵団が結成される――。


 最終回。
 ここまで「もったいない!」と感じさせるアニメはそうそうない(爆)。
 チコというキャラクターの魅力と、格闘シーンにおける作画の良さは大変素晴らしいものだった。
 チコはアクロバティックな運動能力とそれを生かした格闘技術を備え、あらゆる局面でその能力を最大限発揮する剛胆さと二十面相に恋をする繊細さを併せ持つ、とても希有な素晴らしいヒロインだった。
 そのチコの魅力を最大限引き出す作画と演出。特に格闘シーンの作画の良さは異常。他のアニメと比較してもこれだけいいのはそうそうない。特に第15話の手すりを使った移動や竹箒の剣戟は素晴らしかった。単に作画がいいというだけじゃなく、破綻のないレイアウトと組み立てがあってこその格闘シーンだった。
 ……だからこそ、第7話以降の話のぐだぐださがとても悔やまれる。こんな大仰な話じゃなく、普通にチコと春華とトメさんの少女探偵団話だけで十分面白かったのに……。原作でもこういう話だったのかなぁ、だとしたら仕方ないけど……。
 そういう話の組み立てとか、話数が中途半端な所とか、色々疑心暗鬼になってなんかもうホントもったいない……。