逆境無頼カイジ 第26話「残光」(終)

 絶対勝てるよう仕組んだはずのくじに、当たりがない! はたしてカイジは勝てるのか――。


 最終回。
 おおおおお、この終わり方は……。
 やっぱりカイジはルーラーとしての能力はないんだな。ルールの中から抜け道を見つけ出す能力と、ルールを作って相手を導く能力は別なんだよなぁ、だからカイジが誤ってルーラー側に挑戦しちゃってこの結果になったのは結構満足。
 逆に言えば、ルールを作るっていうのはとっても大変なことなんだよなぁ。必ずどこかに綻びが生まれるし、その綻びを一般社会では倫理とか道徳とか宗教とか空気でカバーするけど、勝負ではそこにこそ活路があるわけで。今回も会長の驕りという綻びをカイジが突けていれば……。
 しかし、現実的にその綻びを突ける人間がどれだけいるのか……というか、ルーラーが1000人に対してルールを作ってひとり10万円ずつ搾取すると1億円。1000人のうち「カイジ」になれる人間が1人いても、その1人が1000万円くらいしかルーラーから奪い取れなかったら結局ルーラーは9000万円ももうけられるってことで、「カイジ」が勝った相手はルーラーじゃなくて残りの999人ってだけなんだよなぁ。かといって、「カイジ」が100人とか200人になったらもうルールそのものが成立しなくなって、1000人全員がゲームから降ろされそう。
 とゆー格差社会というゲームをはたしてカイジはどう乗り越えていくのか……第2期に続く。