クロ現・自治体 vs ITゼネコン

 今日のクローズアップ現代は「自治体 vs ITゼネコン」と色々興味深いです。

  • 話のテーマは、古い汎用機から1Uサーバーやブレードサーバーへのリプレースをすることでコストダウンを計るという話。
  • 汎用機シェアは富士通NEC、日立が96%のシェア。……IBM、全然入ってないんですな(汗)。
  • 汎用機の問題点は「保守費用が高い」「プログラム修正時のコストが高い」「汎用機はメーカー毎にあるので競争入札ができない」等、お金まわりが中心。
  • 「プログラム修正時のコストが高い」の例としてパラメーター変更に数百万円という話。多分、同じパラメーターをいろんなとこでハードコーディングしてるんだろうなぁ。コードが100KLで1人月150万円で3人月ってとこかな? 昔のプログラムとしては仕方ないだろうなぁ。まぁ今のプログラムでも同じようなこと十分あり得るんだが(爆)。
  • 競争入札ってのはいいと思う。ただ、大手もすんごい安い金額提示して受注してくることあるんで単純にお金だけじゃなぁ。そういう場合、内部設計とテストを工数から削除するからすごく悪い製品できてくるし。かといってお金以外で選ぶ、とか思ったら単に最初から受注相手決まってるとかゆー話も(汗)。
  • Aパートでは韓国のとこに作ってもらってます。まぁオフショアはどこでもやってるから基本的にはどうしようもないかな。ただ、「自治体を住人は選べない」んだから、情報漏洩とかには十分気を付けて欲しい。じゃあどうすればいいのか? どうしようもないんだけど(爆)。高くても欧米系のちゃんとしたとこに頼むのが最善策かなぁ……。
  • 韓国語の翻訳の手間について触れてない……。もちろんこれは韓国直接受注も大手に頼んでオフショアする場合でも同じ問題なんだけど。
  • ちゃんと番組内では汎用機の堅牢性については言ってます。汎用機は結構いいと思うんだけどねー。でもやっぱ高いんだよねー。これは企業努力が足りないとしか言いようがないよーな。最近は小さな汎用機もあるんだから、1U汎用機として本体も増設まわりも何もかも安価にすればすんごく売れると思うんだけどねぇ。
  • なんか、マシンの違いとOSの違いがごっちゃになってます。 VTR では SUN を使っててまぁそりゃ安定してるだろうけど Windows じゃ信頼性ゼロだし、汎用機でも UNIX 系のプログラム使えるのは多いんだから別の話じゃないかなぁ。
  • Bパートは決済システムの構築。旧来の汎用機を使ったシステム構築で16億円。内訳はわからないんで実際どうかわからないけど、多分ハードウェア増設がかなりあるんだろうなぁ。汎用機の周辺機器は高いからなぁ……。
  • ユーザーインターフェイスの設計を自治体側で作る、とゆーことは別に外部設計をやったわけじゃなくて、普通受注側がヒアリングして要件定義する部分を自治体側でしたってだけですな。それはむしろ受注側の現場の人間としては嬉しいことなんだが(爆)。お客さんが決めたことだから、後から仕様に間違いがあっても喜々としてお金取れるわけで。
  • 途中出てきた文章は酷いよなぁ。開発後の現場とユーザーとでの「修正分担」ってすんごくあいまいで、その場その場で対応していってそこは両社の人間関係で成り立ってるのに、それを最初に斬って捨てるようなもんだもんなぁ……。
  • 開発を小分けに、っていうのはいいかなと思う。システム開発はどんどんどんどん大風呂敷になるから。これができたのは自治体だからかな? 企業の場合、システムに関して稟議を通したりしなきゃいけなかったり、予算とか決算日とかの関係で、して小分けに通すのが難しいって問題がありそう。
  • 完成したシステムはIE上でVBライクなインターフェイス。ちょっと謎。ただ、ユーザーインターフェイスや画面遷移がかっちり決まってればどこが作ってもだいたい大丈夫でしょう。セキュリティ的にどうかは微妙だが……。
  • 結局、人月の問題点には触れず。これがまさに「ドンブリ勘定」なんだよなぁ。人月があるからこそ工数見積もりが甘くなるんだしひ孫受けまで作っちゃうわけだし。まぁ自治体側からの視点だと関係ない部分か。

 最初から最後まで、「プロ」と呼べる人が一人も出てこなかった。みんなアマチュアだった。アマチュアがみんなでがんばりましたって話だった。どうしようもないと思う。