君に届け 第25話「新年」(終)

 正月、爽子と風早は初詣で二人きりの夜を過ごす――。


 最終回。
 とても、とても綺麗な物語だった。
 とりわけ、爽子はとても魅力的なキャラだった。内向きな性格というわけではなく、自分の気持ちを伝えることがただ苦手で、周りの気持ちに少しずつ気付くようになり、また風早君への気持ちは譲ることがないほど強い――。
 そういう爽子の性格だからこそみんな爽子に惹かれるわけで、みんなが爽子のためを思って助けていくのがとてもほっこりした。
 そしてなにより、風早君がとてもかわいかった(爆)。というか風早君も特徴的なキャラだったなぁ。見た目は格好いいし場慣れしてるように見えるんだけど、実は空気読めない所があったり小心者だったりと、かわいいところ満載なのが素晴らしい。こういう性格だからこそ爽子にお似合いだし、二人を応援したくなるのかも。
 この魅力的なキャラクターを、ある意味平凡なストーリーで、とてもとても魅力的に見せてくれた演出と絵作りが素晴らしかった。演出は、間の作り方や画面のレイアウトがとてもうまくて、各キャラの気持ちがとても伝わってきたし、また楽曲は雰囲気を壊さず適切な空気感を作り出していた。
 絵作りもすごかった。ざっくりな作画とは裏腹の細かい表情や演技、透明感のある瞳や綺麗になびく髪、濁りと透明感の合わさった特殊な背景――これら、クオリティの高さがあればこその本作だったかなと。
 とてもほっこりできた、とっても癒された作品でした。原作はまだあるみたいなのでぜひぜひ第2期を! その際はミニコーナーはなしの方向で(爆)。