RIDEBACK 第12話「光の舞台へ」(終)

 迫るGGPの追って、逃げる琳。はたして琳は逃げ延びることができるのか――。


 第1クール最高の作品。
 何よりもまず、琳というヒロインがとても魅力的だった。一見ぼけぼけそうなお嬢様なのに、その芯は強く、前向きでまっすぐで、恐怖を感じる場面でむしろ気持ちが高鳴る――なんと格好いいのか! こんな格好いいヒロインそうそういない。
 その琳にとってなくてはならない存在、それがライドバック。これだけ存在感のある「ロボット」であれば、得てしてキャラクターよりも目立ちそうなのに、あくまでドラマを演じるための小道具という扱いだった。
 だがこの作品は、ライドバックがなければ成り立たなかった。四肢の代わりを努める細やかな動きができるからこそ、琳にとって失ったものの代わりとなり得た。そして同時に、高速走行が可能だからこそ急な場面転換が可能で、それがスピード感のある演出を可能にした。
 そしてそれが3DCGで作られているというのがびっくり。手足をちゃんと「演じさせる」のだって大変だし、そこに2Dの琳を乗せるわ、質感もちゃんと重そうに見えるわ、この技術力はすごい。
 ストーリーに関しては最後の方でへたってきちゃったのが残念だけど、それでも全体通して見れば最高の作品でした。